

いのこだより 2月号より
2012年度介護報酬の改定について
介護報酬実質マイナス改定
1月25日、介護給付費分科会が平成24年度からの介護報酬改定に向けての具体的な報酬内容を明らかにしました。介護保険制度は3年ごとに報酬を見直しますので、この改定発表は、今後3年間の介護事業所の経営や運営に大きな影響を与えます。
報酬下げて給与を上げられる?
大きく注目されたのは、3年間の期限付きで制度化された「介護職員処遇改善交付金」がどうなるか?という問題です。この交付金は、一般会計からの交付金でしたが、この度の改定で介護保険財源の枠組みに入れられることになりました。そして、介護職員の処遇改善については、加算制度という形として残ることになりました。介護保険財源に占める介護職員処遇改善加算の割合はおよそ2%と言われています。今回の改定は、それを含んだ上で1.2%の報酬増となっていることから、実質的には0.8%のマイナス改定と読み取ることができます。基本報酬が軒並み下げられる中で、職員の給与改善を行うということが求められる改定内容に、多くの施設長からは、「本体が厳しい中で給与を上げるのは難しく、加算をとることを放棄せざるを得ない…」という声も上がっています。
介護保険料は千円もアップ?
介護保険制度は、介護に使う費用が増えれば増えるほど、自動的に国民負担が膨らむしくみになっています。介護職員処遇改善交付金が介護保険制度内に組み込まれたことによって、介護保険料に跳ね返ることは避けられません。厚労省の試算では、現在4,160円(第1号被保険者の全国平均保険料)が、5,200円になると言われています。何と千円もアップします。この増加割合は、介護保険制度ができた当初と比べると180%の値上げとなります。
負担は増えて、サービスは減る
国民にとって保険料が上がり、介護事業者の報酬が減り、職員の給与改善が厳しくなる報酬改定ですが、「その分サービスが増えるなら…」と、考える方も多いと思います。残念ながら、受けられるサービス内容も徐々に厳しいものになりそうです。例えば、ホームヘルパーの生活援助を使われる利用者には、今まで60分のサービスが45分の単位に切り替わるなど、時間設定が短く区切られるようになりました。
「税と社会保障の一体改革」で福祉はよくなりません
今、政府は「税と社会保障の一体改革」を行うために消費税の増税が必要だと言っています。今回の介護保険改定のように、負担が上がるからといって、必ずしも給付が増えるものではありません。社会保障の財源は、「取らなければならないところから取って、取ってはいけないところからは取らない」という考え方を貫いてほしいものです。
法人事務局長 正森 克也
2012年 嚥下食アワード最優秀賞受賞
ミキサー食有形化のとりくみ
ミキサー食、流動食等というような名で呼ばれている食事形態には、日常的に施設の食事の中であまり日があたりにくいのではないでしょうか?
いのこの里では現在は常食、キザミ食、超キザミ食、ミキサー手前食、ミキサー食と大きく分けると5段階ぐらいの食事形状におかずを、刻んだり、潰したりしています。
最近ではキザミ食、超キザミ食、極キザミ食などの形態について、様々な研究がされていますし、現場でも取り組みが進んできています。ソフト食というものも注目を集めていますが、全く咀嚼することが出来ない高齢者には、現在のソフト食では対応することができません。
そのような中、いのこの里においてもミキサー手前食とミキサー食はペースト状の食事を提供していました。咀嚼できない高齢者には、やはり液体状のミキサー食という形態が提供されるのです。もちろん、付け合せ等は別々にミキサーにかけるなどしていましたが、肉も魚もペースト状で、何を食べても同じドロドロの状態で、カレー等は黄色一色になるなど、食事を摂る上で大切な要素である見た目が欠如しており、何を食べているのか分かりにくい状態でした。ゼラチンを使用したゼリー食は以前からありましたが、温かい食事になるとゼラチンでは溶けてしまうので、抜本的にミキサー食ドロドロ状態を改善するには到りませんでした。
また、大半の介護・看護職員は、ミキサー食に対して、「咀嚼することが出来なくなっているからかわいそうだけど仕方がない」、「まずは、安定して栄養をとるために食事摂取量を確保することが大切」「喉詰めするリスクがあるから、ミキサー食へ変更」と入居者・利用者個々がどんな食事を望んでいるかということを考え、工夫するチャレンジ精神を忘れ、施設の中でミキサー食が提供され続けることが当たり前だという雰囲気になっていました。
例えば、忘年会などの催しで鍋料理をする時などは、キザミ食や超キザミ食を食べておられる入居者に対しては、何とか行事に参加して頂こうと、食事介助をする者が取り皿に取った後に、刻んだり潰したりして食べて頂くなどの工夫が出来ています。しかし、ミキサー食を食べておられる入居者は、やはりミキサーにかかった物を食べなければならない現状があり、鍋をつつくことが出来ませんでした。厨房としても、どうしても派手なとりくみとして、寿司を入居者の目の前で握ったり、鰤一匹を目の前でさばいたりということに力点をおき、ミキサー食しか食べれない人は、調理している場面を見ながらも結局はミキサーにかかったものを食べるということが続いていました。
その中で鍋の時などに何とか家族と一緒に同じ鍋を囲み、食べて頂くことは出来ないかとはんぺんを利用したものや、メレンゲを使用したりと試行錯誤する中で、玉子豆腐をヒントに卵を使用して家族や仲の良い入居者と一緒に同じ鍋をつついて行事参加してもらうことが出来ています。
その中でゲル化剤も導入しています、麺類は一度平たく固めてきるなど試行錯誤をしながらとりくんでいます。「何を食べているのか分かるようになった」「食材ごとに味が混じらないので味がわかるようになった」等の声を聞くようになりました。調理職として「当たり前」の美味しい食事を食べてもらいたいと思う気持ち、毎日ペースト状の食事「おいしいですか?」と尋ねるのが辛い、なぜなら美味しいはずがない、何とかしたいという気持(入居者や利用者の思いや願いに応えたい)の具体化を調理技術やトロミ剤やゲル化剤など様々な手法を使って行っています。
食事に彩りがある、形がある、他の食材と混ざっていない等、「普通の食事」に近づけることを基本としてとりくんでいきたいと思います。
今回の出展は前記した行事食の鍋の時のミキサー食の取り組みの出展になっています。ゲル化剤や寒天などを使用しても鍋で煮ると溶けてしまい形を保持できず溶けてしまっていました。今回のものは野菜、肉、魚などを一度薄味で煮て煮汁ごとミキサーにかけて、卵と合わせて、蒸してカットしてあります。普通の鍋に豆腐のように入れて加熱しても溶けることなく家族と一緒に同じ土鍋で煮ることができ一緒に食事をしながら行事参加もでき、嚥下もしやすいものになっています。
特別養護老人ホームいのこの里調理部
料理長 岩井 大
NPOグリーンタウン呼吸嚥下研究グループ
第4回呼吸ケアと嚥下ケア学会
最優秀嚥下食アワード受賞 「鍋に入れても溶けないミキサー食」
バレンタインデー
♪ いのこのチョコは、どんなチョコ? ♪
いのこの節分
巻ずし、鰯、豆まきと盛りだくさん
昼食は、巻ずし1本、鰯のつみれ汁でした。鰻入りで豪華!
鰯は、テラスで七輪を使ってじっくりと焼きました。すごい臭い!
さくらんぼ保育園児のチビ鬼も登場!